行く手を阻む高い壁があらわれた!
な、なに!?これは!!
よもや、共働き冒険至上、最難関の試練かもしれぬ…!!
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小1の壁があらわれた!
多くの共働き家庭の女性が、再び「キャリアか子育てか」を思い悩むことになるのが、そう「小1の壁」問題!
小1の壁とは?
子どもが小学校にあがることで、保育園時代よりも仕事と育児の両立が難しくなり、これまでと同じような働き方が出来なくなってしまう問題のこと。
ドラ家もこの4月からムッスメが小学生になりました。そして、まさに、働き続けることに大きな困難を感じているところ。
この壁を乗り越えていくには?何を基準に働き方や子育てについて決定していけばいいのかを、自分なりの考えをまとめましたのでご紹介します。
何が「壁」と化して行く手を阻むのか?
出産を経て、育休明けで仕事に復帰したり、または再就職を果たすなどして、ダイハードな時期を乗り越えてきたワーキングマザーたち。
生活がやっとこさ落ち着いてきたと思った頃、再びやってくる敵がこの「小1の壁問題」です。
では、一体何が壁となって行く手を阻んでしまうのか?主な要因は次のような点です。
シンデレラには起こらなかった「門限の繰り上がり」
私たちの行く手を阻む一番大きな壁。それはまず「時間」です。保育園時代よりも、より、親の時間に制限がかかるようになってしまうのです。
具体的には、子どもが小学生になるタイミングで、多くの親たちの門限は繰り上がります。
ドラ家の場合も、ムッスメが通っていた保育園のお迎えの門限は7時半(延長含む)までありましたが、小学生になると放課後に預けられる学童保育の門限は6時へと縮まってしまいました。
さらに遅くまで預けられる場所を探しましたが、高額だったり、子供自身で通う必要があったりと、お金や時間や心配事などのやりくりが上手くまとまらず…。
ツマーが時短をとるべきか(ツマーの会社は小学3年まで取得可能ですが、保育園時代は時短を取得していませんでした)、赤字覚悟で民間のサービスを利用するか、色々悩みました。
中・高学年になればこそ、放課後を家で一人で過ごすこともできるようになりますが、つい先日まで保育園に通っていた子供を、誰もいない家に長時間残すというのはハードルが高すぎますよね。
最終的に、コロナ禍で増えたツマーの在宅勤務と、オットーの業務調整に加え、中学生のムスコーもお迎え要員として総動員して、何とかムッスメの放課後をやりくりして、乗り切ろうということになりました。
社会制度と実社会が分断している?
なぜ、働く親の時間調整が難しくなるのか?それは、育児・介護休業制度で定められている現制度が関係しているようです。
育児・介護休業制度で定められている労働時間短縮措置について
子供が3歳になる前日までは短時間勤務制度を設けないといけないと定められており、また、3歳~子供が就学するまでの期間は時短勤務がとれるよう、企業には努力義務が課せられている。
つまりこれは、現時点の制度では、子供が小学校に入れば、養育のための時短取得支援をしなくても問題ないと、国が雇用主側に対して宣言していることと同じだと言えるでしょう。
その一方で、子供を預かる側の学童保育は、子供の生活リズムを整えるという面で、あまり遅い時間まで預けられる前提があるのは好ましくないという考えがあるようです。
子供の養育に適した社会となるよう、社会全体で働き方を変えられるようにシフトする必要があると言われながら、制度ではその支援がされていないという状態が現状です。
ツマーの勤める会社のように、企業によっては「小学3年生まで」や「小学校修了まで」など、独自の時短制度を導入しているところも増えてきているようです。だけど、厚生労働省の「平成30年度雇用均等基本調査」の統計によると、小学校就学以降の時短を認めているのは企業の中で14%と、今はまだ少数派のよう…。
小学生は1年生~6年生と年齢に幅があるため、養育という点を一律で考えるのは難しいところはありますが、現状の「小1の壁」は、働く親にとっては厳しい現実ですよね。
養育から教育へのステージ変更
子供が小学生になるとき、立ちはだかる壁。もう1つの大きな要因は、「養育から教育へとステージが変わること」です。
ずばり、子どもが小学校に入るということは、親もまた「教育」という新たな役割が追加され、今までとは違うステージに立つということなのです!
具体的にですが、就学前は基本的に、保育所も親も、子供を「養育する」というのが主な役割ですよね。食事や身の回りをお世話をしながら、生活基盤を整え、子供の遊びを見守り、成長を支えるということが必要でした。
そこに、就学という人生のステージ変更を迎えた子供。読んで字のごとく、小学生になると勉強が本格的に始まります。
宿題はきちんとやっているのかな?ちゃんと勉強の内容は理解できているのかな?
保護者は、養育という面に加えて、学習面の確認や学校生活という新しい生活環境に変わったことへの精神的なフォローなど、より細やかに子供のケアをする必要が出てくるのです。
今と未来は連続している
ドラ家は、「小1の壁」に対して、家族フル稼働で壁を乗り越える!という選択をしましたが、もしかしたら途中で挫折があり、方針変更することもあるかもしれません。
そこで、仕事も子育ても、どちらも大事だということは大前提として、これから、どのように働き方を決めていくべきか、私なりに考察してみました。
一番重きを置く目標を明確にする
小1の壁にぶつかってしまうとき、家庭それぞれの環境や事情でまた異なってきますが、何に一番重きを置くのかで、選択の道は異なってくるのかなと思います。
例えば、今この瞬間を子供と全力で併走することが必要だと考える家庭もあれば、将来の子供の選択肢を広げるためにも、今の収入を維持したいという家庭もあるでしょう。
その目的のために「仕事を変えて時間の融通がとれるようにする」、あるいは「高額であっても民間のサービスを利用しながら今の働き方を継続する」というように、一番良いと思う選択を繰り返していくことが大切です。
「今」にベストの選択をすれば、それは未来に繋がっていく
仕事を辞めないといけない状況に選択の余地はない、と思われる方もいるかもしれません。
だけど、「キャリア・収入を諦めざるを得ない」ではなく、この機会が新たな働き方に取り組んでいくきっかけで、その中でベストな選択をしたいと考えると、また見える景色が変わってきますよね。
また、小1の壁を目安に前もって準備することで、いったんキャリアを家庭にシフトしたとしても、その後フリーランスとなって仕事を続けたり、また違う形で発展させることも出来るように思います。
逆に、収入のために仕事を続けざるを得ないという状況でも、こどもの成長という点でも、働き続けていることが、プラスに働くことはたくさんあると思います。
子どもにも、同じ家庭という船に乗った仲間として、簡単な家事を手伝ってもらうなど、自立(頼り頼られること)を教える機会になりますよね。
いずれにしても、各ご家庭で一番大事だと思うことに向けてベストな選択を繰り返していけば、それはちゃんと未来に繋がっていくと私は思います。
大切なのは、目先の障害物の大きさや気持ちだけで判断しないこと。
ここをターニングポイントとして、改めて、どう子供と過ごしていきたいか、自分がどう生きたいのかを考え、その未来に向けて準備・判断していくことが大事なのではないでしょうか。
まとめ
今回の記事のポイントはこちら。
- 小1の壁は、社会が目指す姿と制度などの環境が一致していない「ねじれ」から発生している
- 就学は、親にとっても「養育」から「教育」へのステージ変更
- 一番重きを置きたい目的・目標に向かってベストな選択を心がけ、壁を乗り越えていこう!
「持ち物、宿題など、毎日きちんと確認してあげてください。学校で困るのは子供たちです。親がしっかり確認してください」
これは、現在12歳のムスコーが小学校に入学したときの入学式で、校長先生が祝辞で親に伝えた言葉です。
確かに、もし親が上司で子供が新卒の社会人だと考えたら、仕事の段取りや必要なものを教えてもらえず、いきなり一人で仕事を任せられたら大いに困りますよね。
やっぱり上司(親)はちゃんと研修や教育をして、社会に早く慣れるよう必要なフォローをしてあげるべきです。
だけど親も人間です。仕事に家事に育児。手一杯になれば余裕はなくなるし、忘れることだってあるし、怠けたい気持ちだってあります。
そんなときは、周りの大人にも助けてもらう。子供と一緒に頑張る。あと、大事じゃないことは「ちゃんとやる」を諦めたっていいんです。
どうか、皆様も一人で背負いすぎずに…。
家庭によって重きを置くところは違いますが、あらゆる手段や協力、ときに諦めを駆使して乗り切っていきましょう。どんな逆境も明けない夜はないです!
私自身も含め、小1の壁を迎える皆様へのエールとして、考えたことを書いてみました。
少しでも参考になればと思います。